取引先などに新年の挨拶を行う際には、謹賀新年名刺をお渡しすることがおすすめです。
謹賀新年名刺とは、「謹賀新年」などの賀詞を入れた名刺のことです。
主に新年の挨拶回りに利用します。
1文字から4文字の賀詞を入れられます。
新年のお祝いと共に、今年もよい関係を築いていけるような謹賀新年名刺を渡しましょう。
今回は、謹賀新年名刺とはどのようなものか、どのように作成するのか、また、いつまで謹賀新年名刺を利用してよいのかなど、謹賀新年名刺についての使い方やマナーをご紹介いたします。
謹賀新年名刺とは?
謹賀新年名刺とは「謹賀新年」などの賀詞を入れた名刺のことです。
主に新年の挨拶回りに利用します。
昨年お世話になった取引先などに挨拶をする際に用いることで、新年にふさわしい挨拶をすることができます。
謹賀新年名刺はスタンプで作ってもよい?
謹賀新年名刺には、あらかじめ「謹賀新年」などの賀詞がプリントされたものと、普段使っている名刺に賀詞をスタンプ、判子で文字入れしたものがあります。
普段使っている名刺にスタンプで文字入れをするのはマナー違反だと思っている方も多いのですが、スタンプで文字入れをすることはマナー違反ではありません。
名刺を少部数印刷するコストを抑えるため、また、急遽謹賀新年名刺が必要になったときなど、スタンプで手軽に謹賀新年名刺を作成しましょう。
ただし、名刺にスタンプを押してよいのは新年の挨拶回りの時期だけです。
この時期以外の名刺にスタンプなどで装飾を施すのはマナー違反です。注意しましょう。
特別なプリントの謹賀新年名刺でよりこだわりを
時間やコストに余裕がある方は、特別に謹賀新年名刺を作成することもおすすめです。
箔押しなど、豪華な謹賀新年名刺ならば相手にインパクトを与えられ、印象に残りやすくなります。
今後も取引先とよい関係を続けたい、よりよい印象を与えたいという場合は、特別なプリントの謹賀新年名刺の作成も検討しておいてください。
謹賀新年名刺は依頼、印刷、配送までに時間がかかる可能性もあります。使用前月には手元に届くよう、前もって準備しておくことをおすすめします。
謹賀新年名刺の賀詞を入れる位置は?
謹賀新年名刺をスタンプで作成する場合も、別途プリントする場合も、賀詞を入れる位置には決まりはありません。
自分の名刺のバランスを見て、どの位置が最適かを考えてみましょう。
横向きの名刺ならば右上、左上がバランスよく、スタンプなども押しやすいです。
縦向きの名刺なら右上に賀詞を入れるとバランスがよいです。
この位置に社名などが入っている場合は、左上や下部に賀詞を入れても問題ありません。
謹賀新年名刺にはどのような賀詞を選ぶ?
新年を祝う賀詞が入っている謹賀新年名刺ですが、その賀詞はどのような言葉を選ぶのがよいのでしょうか。
賀詞には下記の種類があります。
*1文字のもの
*2文字のもの
*4文字のもの
1文字の賀詞や2文字の賀詞は簡略型の挨拶として使われる言葉なので、目上の方に渡す名刺としてはふさわしくないという考え方もあります。
できることなら、4文字の賀詞を選ぶようにしましょう。
1文字の賀詞
1文字の賀詞には下記があります。
*賀
*寿
いずれも新年を祝うのにふさわしいおめでたい言葉ですが、簡略型の挨拶です。利用には注意しましょう。
名刺のスペースが無い場合などには利用を検討してみてもよいでしょう。
2文字の賀詞
2文字の賀詞には下記があります。
*賀正
*頌春
*迎春
*慶春
これらも新年を祝う言葉です。
2文字も簡略型の挨拶です。使用する際は要注意です。
4文字の賀詞
4文字の賀詞の定番は下記に挙げる2つです。
*謹賀新年
*恭賀新年
より丁寧な謹賀新年名刺を作成するのなら、4文字の賀詞が最適です。
無難な謹賀新年名刺にはなりますが、失礼にあたることもなく相手に気持ちを伝えられます。
そのほか、ユニークな印象を与えたいのなら下記もおすすめです。
*笑門来福
*迎春万歳
おめでたい賀詞はたくさんあります。社風や自分の性格に合った賀詞を選んだり、相手の印象に残る賀詞を選んでみてもよいでしょう。
謹賀新年名刺のマナーを再確認
謹賀新年名刺を利用する際には使い方、マナーに気を付ける必要があります。
謹賀新年名刺はいつまで使ってよいのか、そのほかに用意するものはあるかなど、新年の挨拶回り前に確認しておきましょう。
謹賀新年名刺を使ってよい時期は1月7日まで
謹賀新年名刺は使ってよい期間がある程度決まっています。
たくさん用意してしまったとしても、新年の挨拶が過ぎたら使用を控えるようにしましょう。
一般的に、謹賀新年名刺を利用してよいのは1月7日までという決まりがあります。
これは「松の内」という期間が1月7日までであることが理由です。
しかし、土日を挟んだりして1月7日までの挨拶回りに行ける期間が短い年などは、延長して年明けの一週間後の土日くらいまでは使ってもよいとされています。
また、関西では1月15日くらいまで謹賀新年名刺を利用する地域もあります。
その地域の風習、会社の方針などをあらかじめ確認しておきましょう。
初対面でなくても名刺を渡してよい
名刺交換といえば初対面の相手と交換するものというイメージが強いですが、謹賀新年名刺は初対面の人でなくても、過去に名刺交換をしたことがある人でもお渡しするものです。
元来、謹賀新年名刺は取引先の担当者が不在の際に「新年の挨拶に伺いました」という気持ちを伝えるために利用されていたものでした。
不在の担当者への配慮としてできた謹賀新年名刺ですが、ときが流れるにつれ、対面して挨拶する際にも手渡すようになっていきました。
名刺を交換した当初と役職などが変わっていることもあります。新年に改めて最新の情報を記載した謹賀新年名刺を渡すのもよいでしょう。
謹賀新年名刺のほかに熨斗をつけたタオルを持参するのもおすすめ
新年の挨拶には、謹賀新年名刺だけでなく熨斗をつけたタオルを持参するとより礼儀正しい挨拶になります。
この熨斗にも「謹賀新年」などの言葉を選ぶようにしましょう。
新年の挨拶にタオルを持参するのは、かつて歌舞伎役者や力士が新年の挨拶に自分の名前を入れた手ぬぐいをお世話になっている方に渡していたことに由来します。
タオルにまで社名を入れる必要はありません。しかし、もともと、社名入りのタオルを用意している場合などは、社名入りのタオルを渡すことで、より丁寧な印象を与えることができます。
謹賀新年名刺はマナーを守って利用しよう
ビジネスシーンの新年の挨拶に利用される謹賀新年名刺についてご紹介いたしました。
謹賀新年などの賀詞が入った豪華な名刺は、新年をお祝いする気持ちをより相手に丁寧に伝えることができます。
謹賀新年名刺を使える時期は地域や会社によって違うこともあります。しっかり確認しましょう。
謹賀新年名刺を用意して、気持ちよく新年の挨拶を行いましょう。