新社会人になると、覚えなければならないことがたくさんあります。
ビジネスを円滑に進めるためにも、まずはマナーを覚えなければなりません。とくに初対面の方と行う名刺交換には、細かいマナーがあり、知らずにいると失礼になってしまうこともあります。
第一印象をよくすることはビジネスの基本です。名刺交換におけるマナーの6つのポイントを丁寧にご紹介いたします。
目次
ポイント1. 名刺を交換する順番を覚えておこう
名刺を交換する際は、交換する順番に気をつけなければなりません。
一対一で名刺交換をする場合は、基本的には訪問者から名刺を用意するのがマナーです。
自分より立場が上の人が同行している場合は、その上司が名刺交換をしてから自分の名刺交換の順番を待ちます。
名刺交換する人が複数人いる場合は、とくに順番に気をつけなければなりません。
*1. 自分の上司と取引先の上司が名刺交換をします。
*2. 自分と取引先の担当者が名刺交換をします。
*3. 自分の上司と取引先の担当者が名刺交換をします。
*4. 自分と取引先の上司が名刺交換をします。
複雑ではありますが覚えておきましょう。
狭い空間で名刺交換を行わなければならない場合は、上司や取引先の相手が名刺交換を終えるのを待ちます。
スムーズに名刺交換に挑めるよう、順番を待っている間に、名刺ケースから人数分の名刺を出しておくとよいでしょう。
ポイント2. 名刺を渡す位置に気を付けよう
名刺交換のタイミングが同時になってしまったら、片手で名刺を差し出して、もう片方の手で名刺を受け取るという形をとります。
相手に名刺を受け取ってもらったら、すぐに受け取った名刺を両手で持つようにしましょう。一般的に名刺を差し出す位置は、訪問者のほうが下、立場が低いほうが下にするのがマナーです。
ただし、相手が自分よりも下に出してきたからといって、何度も下に下に…と繰り返すのはあまり綺麗ではありません。
同じくらいの高さに調整して交換するとよいでしょう。
名刺を渡す際は、文字を相手に向けて差し出します。
とっさのことでいつも名刺をくるくるしてしまうという方、不安な方は、最初から名刺ケースに逆さまにして入れておくと取り出すときもスムーズです。
相手を待たせないように、スムーズに差し出すとスマートな印象を抱いてもらえます。
ポイント3. 名刺を置く場所に気を付けよう
名刺交換をしたらそれで終了、という訳ではありません。そのまま会議や打ち合わせに入る場合は、テーブルの上に置いたままにしましょう。
名刺交換をした相手が一人の場合は、そのまま名刺入れの上に置きます。
名刺交換をした相手が複数人の場合は、役職が一番上の人の名刺を名刺入れの上に置き、そのほかの名刺はテーブルの上に並べます。
どの役職の方が一番上なのかわからない場合は名刺入れの上に乗せず、すべての名刺をテーブルの上に並べるだけでOKです。
相手の名前を間違えないように、座っている順番に名刺を並べるという方法もあります。
人数が多いときは相手を間違えないように注意しましょう。
ポイント4. 名刺を渡すときの基本的なマナーを知っておこう
名刺を渡すときは、素早く名刺を用意するようにしましょう。
名刺は両手で持ち、相手に差し出しながらしっかり会社名と役職と氏名を名乗ります。
このとき名刺や手元を見て話すのではなく、相手の目を見て伝えるようにしましょう。
会社名や役職、氏名などは略さずにすべて伝えることもマナーです。
相手が名刺を差し出している場合は右手で名刺を渡し、左手で名刺を受け取ります。
相手が名刺を受け取ったら、すぐに相手の名刺を両手で持ちます。
その際に、「頂戴いたします」と一言添えるとより丁寧な印象になります。
初対面の人と会う際は、必ず名刺交換のタイミングがあります。
いつでもすぐに名刺交換ができるように、名刺入れは取り出しやすい場所に入れておきましょう。
ポイント5. 名刺を受け取るときの基本的なマナーを知っておこう
名刺を受け取るときは、相手の会社名や氏名に指が重ならないように注意する必要があります。
また、受け取ったあとの名刺は胸の高さより下にしないように気をつけましょう。
名刺を受け取り、相手が名乗ってから、もう一度相手の名前を復唱して確認するとより丁寧です。
読み方が難しい名前の場合は、確認のためにも復唱はマストです。
名刺は基本的に訪問者から、立場が低い人から差し出すのがマナーですが、相手が先に名刺を出してくることもあります。
そんなときは慌てずに、まずは名刺を受け取りましょう。
その際に、「お先にいただき失礼します」と一声添えるのを忘れないようにしてください。
ポイント6. やってしまいがちな名刺交換のマナー違反を知っておこう
名刺交換には決まりごとがたくさんあります。ついやってしまいがちなマナー違反の行動も一緒に覚えておきましょう。
名刺交換はテーブル越しに行わない
名刺交換をする際に、着席した状態やテーブル越しに行うのはマナー違反です。お互いに着席していたとしても、名刺交換の際は立ち上がってテーブルなどを挟まずに対面して行うようにしましょう。
財布やポケットから直接名刺を出さない
名刺は名刺ケースに入れて持ち歩きましょう。
ポケットや財布から名刺を取り出すと見た目にもスマートではありません。
マナーがなっていない非常識な人だと思われてしまいます。
ポケットや財布に入っている名刺はボロボロになったり折れたりしている可能性もあります。
名刺はいつでも綺麗なものを用意して、折れ曲がらないように固い素材でできた名刺ケースに入れておきましょう。
定期的に名刺の在庫をチェックして、名刺が汚れていないか確認することも大切です。
名刺を忘れてしまったときの対処法
名刺を忘れてしまったり、名刺を切らせてしまったりということもあります。
本来なら常に綺麗な名刺をストックしておくことはマナーですが、忘れてしまった、切らしてしまったものはどうしようもありません。
このような事態では、「忘れました」と説明するのは控えましょう。
「切らしておりまして」と一言添えるのが一般的なマナーです。
名刺がなくても相手に自分の会社名、役職、氏名が分かるようにしっかり伝えましょう。
後日また会う機会があるのなら、その際に名刺を渡して大丈夫です。
遠方の取引先や、なかなか会う機会がない場合は、会議の資料などと一緒に名刺を郵送するという方法もあります。
新社会人の基本!名刺交換のマナーを覚えよう
新社会人になる方に向けてビジネスマナーの基本である名刺交換についてご紹介いたしました。
名刺交換は、初対面の取引先との今後の関係につながる重要な機会です。
これからも長くお付き合いを続けてもらうためにも、好印象につながる名刺交換を心がけましょう。
名刺交換のマナーはたくさんありますが、覚えればスムーズに行うことができます。
しかし、とっさのことだと慌ててミスをしてしまう可能性もあります。
いざというときに混乱しないように練習しておきましょう。
「名刺入れを取り出しやすいポケットに入れる」「すぐに取り出せるように向きを揃える」「汚れている名刺は処分する」など、名刺交換に備えて準備しておくことも大切です。
ビジネスマナーを守り、正しく名刺交換ができるようになりましょう。