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オフセットとオンデマンドとは?印刷方法の違いを徹底解説!

オフセット印刷とオンデマンド印刷は、それぞれ特徴が異なる方式です。そのため、印刷物の種類や必要になる部数によって、選ぶべき方式は異なります。

本記事では二つの方式の特徴と違いや、それぞれのメリット・デメリットを詳しく紹介します。また、印刷したいものや必要部数などの条件によって、選ぶべき方式も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

オフセット印刷とオンデマンド印刷の違いを比較

二つの方式の違いを理解するために、次の特徴を比較します。

  • ●版の有無
  • ●印刷の仕上がり
  • ●対応部数
  • ●コスト
  • ●色表現
  • ●納期
  • ●対応サイズ
  • ●デザインの変更対応

以下では、各項目について、詳しく解説します。

版の有無

オフセット印刷は版と呼ばれる金属板にインクを転写し、版とゴムブラケットに紙を挟んで印刷します。直接紙にインクをつけるのではなく、版を介す必要があるため印刷費用とは別に版を作る費用と時間を要します。

対するオンデマンド印刷は版を使わず、データを直接印刷機に送るため、製版のための時間や費用がかかりません。納期が短く、部数が多くなければコストを安く抑えられます。

印刷の仕上がり

どちらを選んでも綺麗に仕上がりますが、より鮮明で美しく仕上がるのは、オフセット印刷です。オンデマンド印刷には使用できない色があるため、オフセット印刷に比べると解像度が低くなってしまいます。

オフセット印刷の解像度が2400dpiであるのに対し、オンデマンド印刷の解像度が600〜1200dpiです。しかし、A1サイズまでの印刷物で推奨されている解像度は300〜450dpiが一般的なため、精密な仕上がりを求めないのであればオンデマンド印刷を選択しても問題はありません。

対応部数

オフセット印刷は数百部〜数十万部に適しているのに対し、オンデマンド印刷の対応部数は数十部〜数百部です。そのため、必要な部数によって適切なものを選択しましょう。

コスト

1枚あたりの印刷代はオンデマンド印刷の方が高い傾向にありますが、オフセット印刷は版が必要なため少部数の場合は版を作る費用がかかる分コストが割高です。一方で、大量の部数を印刷する場合は、オフセット印刷の方がコストは低くなります。

色表現

オフセット印刷はあらゆる色が使えるため、豊富な色表現が可能です。オンデマンド印刷はシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの基本の4色を混ぜ合わせるため、金・銀・メタリックカラー・蛍光色・パステルカラーなどの特色は綺麗に表現できません。

また、用紙に熱をかけてインクを定着させるので、色ムラや割れ目、中抜け、印刷時に意図していない柄が現れるモアレなどが起こることがあります。さらに、インクに含まれる油分が原因でテカリが起こることもあります。

納期

オフセット印刷は製版とインクを乾かす時間がかかるため、納期が長くなりますが、オンデマンド印刷はどちらのステップも不要なため、短い納期で印刷可能です。納期にも大きな違いがあるため、納期の余裕の有無によって選択すべき方式が異なります。

対応サイズ

 

オフセット印刷の対応サイズは、最小で名刺サイズから最大でA0サイズ・B1サイズまでです。なかにはA0サイズ・B1サイズ以上の印刷が可能な業者もあります。

オンデマンド印刷の対応サイズは、最小で名刺サイズから最大でA3サイズ程度が一般的です。

また、どちらの方式でも業者によっては規格外のサイズでも印刷に対応していることがあります。規格外のサイズを希望する場合はサイズが対応しているか、前もって確認しておきましょう。

デザインの変更対応

オフセット印刷は、製版前であればデザインの変更は可能です。ただし、別途費用が発生する場合があります。製版後のデザイン変更は原則不可能です。版を作り直さなければいけないため、時間と費用がかかります。

オンデマンド印刷は、印刷前であればデザインの変更が可能です。また一部の機種では印刷中であってもデザイン変更が可能な場合もあります。

オフセット印刷のメリット・デメリット

以下では、オフセット印刷に焦点を絞って、メリット・デメリットについて詳しく紹介します。

オフセット印刷のメリット

オフセット印刷を使用するメリットは次のとおりです。

  • ●大判サイズの印刷に対応
  • ●大量印刷でコストダウンが可能
  • ●印刷物のカラーバリエーションが豊富
  • ●高い解像度で高品質な仕上がり

それぞれ詳しく解説します。

大判サイズの印刷に対応

機械が大きいため、A0サイズやB1サイズといった大判サイズの印刷に対応できます。ポスターや看板などの印刷に適しています。また、A0サイズやB1サイズ以上の依頼が可能な業者もあります。

大量印刷でコストダウンが可能

製版費用が必要なため、少量の印刷の場合はコストが割高になりますが、大量印刷の場合はトータルするとコストダウンが可能です。

また、版があれば追加の印刷が可能なため、同じ版の印刷物を再度印刷する場合も低コストで印刷ができます。

印刷物のカラーバリエーションが豊富

金や銀、透明、蛍光などの特色インクやメタリックインクが使用できるため、4色刷りでは再現できない豊富な色の表現や、特殊な効果も加えられます。カラーバリエーションが豊富なことは大きなメリットのひとつです。

高い解像度で高品質な仕上がり

解像度が高いため、微細な箇所まではっきりわかります。また、インクが紙にしっかり圧着するため、小さな文字がにじまず、繊細なラインやグラデーションも綺麗に表現できることがメリットです。写真やイラストのほか、小さな文字など細部まで鮮明に表現可能です。

オフセット印刷のデメリット

オフセット印刷を使用するデメリットは次のとおりです。

  • ●即日納品が難しい
  • ●製版費用がかかる
  • ●少部数の印刷はコストが高い
  • ●デザインの変更や修正が難しい

それぞれ詳しく解説します。

即日納品が難しい

版の作成や機械の調整、インクを乾燥させる時間など、いくつかのステップを経る必要があります。仕上がりに時間がかかるため、即日納品が難しいという点はデメリットのひとつです。納期に余裕を持って依頼しましょう。

製版費用がかかる

製版が必要なため、印刷費用だけでなく製版費用もかかります。また、多色刷りや特殊な加工を行う場合には、製版費用が高くなる傾向にあります。

少部数の印刷はコストが高い

大量に印刷するほど1枚あたりのコストが安くなるため、少部数の場合は製版費用がかかる分コストが高くなることがデメリットです。

デザインの変更や修正が難しい

製版前であればデザインの変更・修正は可能ですが、製版後は版を作り直す必要があります。また、デザイン変更・修正には時間と費用がかかります。

オンデマンド印刷のメリット・デメリット

続いて、オンデマンド印刷に焦点を絞って、メリット・デメリットについて詳しく紹介します。

オンデマンド印刷のメリット

オンデマンド印刷を使用するメリットは次のとおりです。

  • ●少数の印刷物が必要な場合に最適
  • ●在庫管理や保管コストが削減できる
  • ●短期間で印刷物を入手できる
  • ●内容の変更や修正がスムーズに行える

それぞれ詳しく解説します。

少数の印刷物が必要な場合に最適

必要な部数だけを印刷できるため、少部数に適しています。たとえば、名刺やダイレクトメール、パンフレットの試作など、部数が少ない場合はコストが抑えられます。

ただし、業者によっては最低ロット数が設定されている場合があるため、依頼前に確認しておきましょう。

在庫管理や保管コストが削減できる

必要なときに必要な部数だけ印刷できるため、一度で大量に発注し、在庫を抱えておく必要がありません。よって、在庫管理や保管コストが削減でき、保管スペースが限られている場合などに向いています。

短期間で印刷物を入手できる

オフセット印刷と比べて、版を作る必要がなくステップも少ないため、短納期で印刷物を入手できます。急ぎの印刷物や、イベントの開催などに合わせて制作する際に便利です。業者によっては、即日対応可能なところもあります。

内容の変更や修正がスムーズに行える

データを直接印刷機に出力するため、デザインの変更や修正が必要になっても、データを差し替えるだけでスムーズに対応可能です。たとえば、チケットへのナンバリングや商品券など、内容や宛名を1枚ずつ変更するバリアブル印刷もできます。

オンデマンド印刷のデメリット

オンデマンド印刷を使用するデメリットは次のとおりです。

  • ●大ロットの印刷物はコストが高くなる
  • ●黒インクのテカリが目立つことがある
  • ●満足のいく仕上がりにならない

それぞれ詳しく解説します。

大ロットの印刷物はコストが高くなる

少部数に適しているため、大量に印刷するほど1枚あたりのコストが高くなる傾向にあります。大ロットであれば、オフセット印刷も検討しましょう。

黒インクのテカリが目立つことがある

使用するインクにはワックスが含まれているため、黒インクのテカリが目立つことがあります。しかし、近年ではテカリが目立ちにくい印刷ができる業者も増えています。

また、用紙の紙質によっては目立ちにくいため、気になる人は業者や用紙選びに気をつけるとよいでしょう。

満足のいく仕上がりにならない

オフセット印刷よりも解像度が低く、金・銀・パステル・蛍光などの特色が使えないため、色の再現率が高くない傾向にあります。また、黒インクのテカリや色ムラ、中抜け、モアレ、割れ目などが起きる場合があります。

そのため、写真やイラストなどの高画質が求められる場合は、満足のいく仕上がりにならないことがある点も念頭に置いておきましょう。

オフセット印刷とオンデマンド印刷を選ぶ基準

印刷物を業者に依頼するとき、二つの方式のどちらを選べばいいのか、条件ごとに選ぶ基準を紹介します。

大量印刷ならオフセット印刷

大量印刷なら、オフセット印刷がおすすめです。版を作る必要があるため、少部数の場合は料金が高くなりますが、大量に印刷するほど1枚あたりのコストが大幅に下がります。

そのため、チラシやパンフレット、カタログなどの大量部数が必要な販促物などに向いています。価格設定は業者によって異なりますが、200部以上であればコスト効率が高くなる傾向にあります。

少部数・短納期ならオンデマンド印刷

少部数または短納期で印刷物が必要な場合は、オンデマンド印刷がおすすめです。少部数から注文できるため、在庫を抱える必要がありません。

また、版を作る必要がないため、オフセット印刷に比べて納期が短く、急ぎの印刷物に適しています。そのうえ、インクを乾かすなどのステップも不要なため、業者によっては即日納品が可能です。

高品質・特色使用ならオフセット印刷

写真やイラストなど高品質の印刷物が必要な場合や、特色を使用する必要がある場合はオフセット印刷を選びましょう。

基本の4色に加えて、特殊インクやメタリックインクなど、幅広い種類のインクが使用できます。そのため、企業のロゴの忠実な再現や特殊加工ができます。

また、版を使用するため品質が安定しており、色ムラや中抜け、黒インクのテカリなどが起こりにくく、均一な仕上がりが可能です。

情報の変更・バリアブル印刷ならオンデマンド印刷

情報が変わる印刷物や宛名、名刺、社員証、ナンバリングが必要となるチケットや商品券のように1枚ごとに異なった情報を印刷するバリアブル印刷ならオンデマンド印刷が適しています。

版が必要なく、デザインの変更や修正が比較的容易なため、情報が頻繁に変わる印刷物や、顧客の属性に合わせて内容を調整したい場合などに向いています。

顧客に合わせたパーソナライズされた印刷物は、特別感があり、満足度の向上やダイレクトメールの開封率アップ、効果的な情報発信に貢献するでしょう。

こちらの記事では、名刺に使う印刷用紙について解説しています。選び方やサイズの違いも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

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まとめ

今回はオフセット印刷とオンデマンド印刷の違いや、それぞれのメリット・デメリット、印刷部数などの条件ごとに選ぶ基準を紹介しました。

どちらを選ぶべきか迷ったら、大量印刷や高品質な印刷物が必要な場合はオフセット印刷、少部数や短納期の場合はオンデマンド印刷がおすすめです。

また、名刺の印刷をするなら少部数のコストが安く、バリアブル印刷に最適なオンデマンド印刷を選びましょう。

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